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確定申告の準備は、紙の領収書から。兼業農家が年内にやっている4つのこと

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結論:年内にやるのは4つだけ

りんご農家をしながら、給与ももらっている兼業農家です。毎年、確定申告は自分でしています。

申告そのものは、思っているより簡単です。マネーフォワード クラウド確定申告で帳簿をつけて、e-Taxで送るだけ。計算はソフトがやってくれます。

それでも毎年、手間がかかると感じることがあります。計算ではなく、紙の領収書です。

1月になって慌てないために、私が年内にやっていることは次の4つです。

やることなぜ年内か
1紙の領収書の置き場所を1か所に決める置き場所がないと、明細が反映されるころにはなくしている
2現金で買ったものは、その都度スマホに入れる年末にまとめて思い出すのは無理
3ふるさと納税を済ませる12月31日を過ぎると、今年の分にならない
4マイナポータル連携の準備をしておく1月の入力が大きく減る

どれも難しいことではありません。ただ、年が明けてからでは間に合わないものと、年内にやっておくと1月が楽になるものが混ざっています。順番に書きます。

手間の正体は「計算」ではなく「紙」

マネーフォワード クラウド確定申告を使い始めてから、帳簿づけはかなり楽になりました。

ネット通販で買ったものは、購入の明細が自動でクラウド確定申告に入ってきます。クレジットカードの明細も同じです。私がやるのは、入ってきた明細を経費の科目に仕分けることだけです。

困るのは、近くのホームセンターで買ったものです。

農家はホームセンターをよく使います。少額の買い物が多く、そのたびに紙のレシートや領収書をもらいます。

カードで払っても、明細はすぐにはクラウド確定申告に反映されません。反映されるまでの間、紙の領収書を手元に置いておく必要があります。 反映されたら、その明細に領収書の写真を撮って添付します。

この「写真を撮って添付する」作業が、私の確定申告でいちばん時間のかかるところです。

農家の実感


仕分けが面倒なので、最近は現金をほとんど使わなくなりました。カードで払えば、少なくとも明細は自動で残ります。紙を気にするのは「明細が反映されるまで」の間だけで済みます。

私が使っているのは「マネーフォワード クラウド確定申告」です。銀行口座やカード、ネット通販とつないでおけば、明細を自分で打ち込む手間がほとんどなくなります。 合わなければやめれば済むので、まずは無料で試してみてください。

無料の確定申告自動化ソフト マネーフォワード クラウド確定申告

1. 紙の領収書は、置き場所を1か所だけ決める

正直に書くと、私は置き場所を決めておかないと、領収書をなくします。

明細が反映されるまでの数日から数週間、紙はどこかに置いておくことになります。置き場所が決まっていないと、明細が反映されたころには、どこに置いたか分からなくなっています。

だから、置き場所は1か所だけにします。箱でも、クリアファイルでも、引き出しひとつでも構いません。大事なのは、「反映待ちの領収書はここ」と決めておくことです。

  1. 買い物をしたら、領収書を決めた場所に入れる
  2. カードの明細がクラウド確定申告に反映されたら、領収書の写真を撮って添付する
  3. 添付が済んだら、紙は捨てる

以前は、全部ファイルに綴じていました

以前の私は、領収書を全部フラットファイルに綴じていました。A5ヨコの薄いファイルです。きれいに並んだのを見て、正直なところ満足していたと思います。

ただ、あれは申告のためというより、整った状態を眺めたかっただけでした。綴じるには時間がかかりますし、ファイルは毎年増えていきます。油断すると、家の中が紙だらけになります。

いまは逆にしました。反映して写真を撮ったら、紙は手元に残さない。 置き場所を1か所に決めているのは、保管するためではなく、捨てるまでの一時置き場だからです。

11月分までは、年内に片づけておく

12月の終わりに買ったものは、明細の反映が年明けになることがあります。12月分が1月に残るのは仕方ありません。

だからこそ、11月までの分は年内に片づけておきます。 1月にやる作業を「12月分だけ」にしておけば、申告の時期に紙の山と向き合わずに済みます。

紙を捨てる前に、ひとつだけ確認を


私は、写真を撮って帳簿に添付したら紙の領収書は捨てています。 電子帳簿保存法の「スキャナ保存」の要件を満たす形で保存していれば、原本を残す必要はありません。2022年1月からは、税務署への事前の承認もいらなくなりました。

ただし、ただ写真を撮って貼るだけでは要件を満たしません。 200dpi相当以上のカラー、訂正や削除の履歴が残るシステム、取引年月日・金額・取引先での検索、受け取ってからすみやかな入力。このあたりが条件です。

私はマネーフォワード クラウド確定申告を使っていて、仕訳に証憑を添付すると「スキャナ保存」の区分で登録されます。 お使いのソフトがどの区分で保存しているかを確かめてから、捨てるかどうかを決めてください。

2. 現金で買ったものは、その都度スマホに入れる

現金払いは、明細が残りません。年末になってから思い出そうとしても、まず無理です。

私は現金で買ったものを、その都度「マネーフォワード ME」のスマホアプリに入力しています。入力したデータはクラウド確定申告に連携されるので、帳簿に打ち直す必要はありません。

大事なのは「その都度」です。あとでまとめて入れようとすると、忘れます。現金で払う場面そのものを減らして、払ったときだけはその場で入れる。これで、現金の分の取りこぼしはほとんどなくなりました。

3. ふるさと納税は12月31日までに

ふるさと納税は、1月1日から12月31日までに寄附した分が、その年の控除の対象です。年が明けてからでは、今年の分には入りません。

私は毎年、楽天ふるさと納税で3〜4件寄附しています。返礼品は、トイレットペーパーとボックスティッシュです。

ふるさと納税の手続きそのもの(証明書の受け取り方、確定申告書への入れ方、上限額の見積もり)は、ふるさと納税、確定申告する人はワンストップ特例を出さなくていいにまとめました。

兼業農家は毎年確定申告をするので、ワンストップ特例は使えません。 確定申告をすると、ワンストップ特例の申請は無効になるからです。私は申請書を出さずに、確定申告で寄附金控除を入れています。

寄附できる上限は「給与+農業」で考える


自己負担2,000円で済む寄附の上限額は、所得によって変わります。兼業農家の場合、給与だけでなく農業の所得も含めて考える必要があります。ポータルサイトの簡単なシミュレーションは給与の収入だけで計算するものが多いので、前年の確定申告書の数字を使って、詳しいシミュレーションで目安を出すのが確実です。

4. マイナポータル連携の準備をしておく

私はe-Taxで申告していて、マイナポータル連携を使っています。

マイナポータル連携とは、控除に必要な証明書のデータを、確定申告書の作成画面に自動で取り込む仕組みです。対象になるのは、たとえば次のようなものです。

証明書のデータ使う控除
寄附金控除に関する証明書(楽天ふるさと納税など)寄附金控除(ふるさと納税)
小規模企業共済等掛金控除証明書iDeCo・小規模企業共済の掛金
医療費通知情報医療費控除
生命保険料控除証明書・国民年金保険料控除証明書など対応している発行元のもの

私はiDeCoも毎月掛けています。iDeCoの掛金は全額が所得控除になります。iDeCoの証明書をマイナポータル連携で取り込むには、「iDeCoオンライン手続きサービス」への登録が必要です。

証明書のデータそのものが出そろうのは年明けですが、準備は年内にできます。 やっておきたいのは次の2つです。

  • マイナンバーカードの電子証明書の有効期限を確かめる。 電子証明書の期限は発行から5回目の誕生日までで、カード本体より先に切れます。切れていると、1月にe-Taxもマイナポータル連携も使えません。更新は市区町村の窓口です
  • 連携先の登録を済ませておく。 iDeCoなど、事前の登録が必要なものは、時間のある年内のうちに

給与もある兼業農家が知っておくこと(2026年分)

給与をもらっている人は、年末調整で所得税の精算が一度済みます。ただ、年末調整で精算されるのは給与の分だけです。農業の所得と合わせた1年分の税金は、確定申告で確定します。

そして2026年分(令和8年分)は、基礎控除の額が大きく変わりました。

合計所得金額基礎控除(令和8年分・9年分)
489万円以下104万円
489万円超 655万円以下67万円
655万円超 2,350万円以下62万円

(国税庁「源泉所得税の改正のあらまし(令和8年4月)」より)

兼業農家が気をつけたいのは、どの段に入るかを「合計所得金額」で判定することです。給与の所得と農業の所得を足した金額で決まります。

年末調整のときに出す「基礎控除申告書」には、給与以外の所得も含めた、合計所得の見積額を書く欄があります。農業の所得はまだ確定していないので、見込みで書くことになります。見積もりと実際がずれていても、確定申告で正しい金額に精算されます。

489万円の境目は、兼業農家ほど気にしておく


給与だけなら境目より下でも、農業の所得を足すと境目を越えることがあります。境目をまたぐと、基礎控除は104万円から67万円へ、37万円変わります。年末調整の見積額には、農業の所得の見込みも忘れずに入れておくと、確定申告での差が小さくなります。

番外:年末に道具や機械を買うなら

私は年末にまとめて買い物をすることはあまりありません。農機具の整備で費用が出ることはありますが、時期はあまり気にしていません。

ただ、青色申告をしているなら、知っておいて損のない改正があります。

2026年4月1日以後に買った40万円未満のものは、「少額減価償却資産の特例」で、買った年に全額を経費にできます(改正前は30万円未満。1年間の合計300万円まで)。

注意したいのは、経費になるのはその年のうちに事業で使い始めたものだという点です。12月31日に買って、使い始めが1月なら、今年の経費にはなりません。

📋まとめ

  • 確定申告の手間は、計算ではなく紙の領収書
  • 反映待ちの領収書は、置き場所を1か所に。 11月分までは年内に片づける
  • 写真を撮って添付したら、紙は捨てる。 ただしスキャナ保存の要件を満たしているか確認してから
  • 現金で払ったものは、その都度スマホ(マネーフォワード ME)へ
  • ふるさと納税は12月31日まで。 確定申告をする人は、ワンストップ特例の申請はいらない
  • マイナポータル連携は、電子証明書の期限と連携先の登録を年内に
  • 2026年分は基礎控除が変わる。 判定は給与と農業を足した合計所得
  • 青色申告なら、2026年4月以後に買った40万円未満のものは一括で経費にできる(年内に使い始めること)

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ご注意
本記事は筆者個人の経験と、2026年10月時点の法令・公表資料にもとづくものです。税額や控除の判断は、ご自身の状況によって異なります。
基礎控除の金額は国税庁「源泉所得税の改正のあらまし(令和8年4月)」、少額減価償却資産の特例は国税庁タックスアンサーNo.2100(令和8年4月1日現在法令等)によります。
スキャナ保存の要件は国税庁「電子帳簿保存法一問一答【スキャナ保存関係】(令和8年7月)」によります。保存の方法が要件を満たしているかは、お使いのソフトの仕様とあわせてご確認ください。
判断に迷う場合は、税務署または税理士にご確認ください。

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